「界壁」とは、長屋や集合住宅において、各住戸の境界を隔てる壁のことをいいます。
「界壁」の役割は、隣住戸への防火と遮音にあります。
遮音については、下記条文に規定されています。
・建築基準法第30条(長屋又は共同住宅の各戸の界壁)
・建築基準法施行令第22条の3(長屋又は共同住宅の界壁の遮音構造等)
防火については下記条文に規定されています。
・建築基準法第36条(一般構造・防火等の技術的基準)
・建築基準法施行令第114条第1項(建築物の界壁、間仕切壁及び隔壁)
長屋、共同住宅等の各戸の界壁に関する基準の見直しがされました。
令元・6・24国住指654・国住街41(建築基準法の一部を改正する法律等の施行について)
第6共同住宅等の界壁に関する基準の合理化(法第30条及び令第114条関係)
- 1:長屋又は共同住宅の界壁(法第30条及び令第22条の3関係)従来、長屋又は共同住宅の各戸の界壁は、一定の遮音性能を有するものとし、小屋裏又は天井裏に達せしめなければならないこととされてきたところ、長屋又は共同住宅の天井の構造が、界壁と同等の遮音性能を有するものとした場合には、当該長屋又は共同住宅の各戸の界壁を小屋裏等に達するものとしなくてもよいこととした。
- 2:共同住宅等の界壁の代替措置(令第114条第1項関係)従来、長屋又は共同住宅の各戸の界壁は準耐火構造とし、小屋裏又は天井裏に達せしめなければならないこととされてきたところ、法第30条の改正により、天井の構造が一定の遮音性能を満たしているものについては、界壁を小屋裏等に達するものとしなくてもよいこととしたことを踏まえ、自動スプリンクラー設備等設置部分とすること及び天井を強化天井とすることに関する技術的基準について、令第114第2項の防火上主要な間仕切壁と同様の基準を位置付けることとした。